2012年1月12日木曜日

ヴァイオリンの試奏

先日、とあるパーティーで連れにピアノを伴奏してもらい、ヴァイオリンを奏く機会がありました。

パーティーの数日前に、連れとパーティーで使うヴァイオリンを選ぼうということになり、自宅で音出しをして楽器を選びました。色々悩んだのですが、コンテンポラリーのヴァイオリンが音質も上品で、繊細な表現ができるので、それを使うことにしました。モダンの楽器も候補としたのですが、音がきらびやかなものの、ちょっと荒い(うるさい)気がしたので使うのを止めました。

さて、パーティーの前日にリハを行い、スタジオでピアノ伴奏とあわせたのですが、選んだコンテンポラリーヴァイオリンが何故かしっくりこない。音が痩せて聞こえ、E線の倍音も出てこない。ピアノの音に負けて音楽にならない。これではパーティーに使えないということで、慌ててモダンのヴァイオリンと取り替えました。幸い、自宅で音出しをしたときと違い、モダン楽器のきらびやかな音がピアノとしっくりと合い、荒さもピアノの音量とマッチし、非常に相性が良いことが判明しました。

当日のパーティーもモダン楽器を使ったのですが、石造りの吹き抜けのホールでの演奏で、ピアノとヴァイオリンがぴったりと合って、演奏もうまく行きました。

後になって、ヴァイオリンを試奏するときの環境は大切だなと痛感しました。楽器店でヴァイオリンを試奏するときは、小さな部屋でピアノも何も無しに、単に音を出すだけのことが多いですよね。ただ、これではヴァイオリンの実力をはかることが難しいと改めて認識するに至りました。個人的には、ピアニストを連れて行って、合奏をして、ピアノの音と相対化して楽器の性能を測るのがどうやら良いように感じました。(オケをバックに、ホールでコンチェルトを奏いて、試奏するのが一番なのでしょうが、それはさすがに無理ですし・・・)

いずれにしても、狭い部屋でのヴァイオリンの独奏でヴァイオリンを選ぶのは、難しいようです。
試奏一つをとっても、ヴァイオリンは、奥が深いですね。

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