2011年9月20日火曜日

ヴァイオリンの裏側

皆さんは、オールドヴァイオリンの表板の裏側って見たことありますか?

オールドチロルのヴァイオリン(200年前の英国製、もしくはイタリアンの可能性もあるらしいのですが)を5年ほど前にフルオーバーホールをしたことがあります。世田谷のGさんにバッチリ直していただいたのですが、その時、Gさんに撮っていただいた写真がこれです。古い楽器だけあって、たくさんのパッチだらけで、びっくりですよね(笑)



これは、僕が英国に留学していた時、ロンドンの西部の元Hill商会の職人さんたちが経営しているお店で入手した楽器です。なんでもロンドンの音大生がずっと使っていた物で、プロに転身するに際し、下取りに出してきた楽器なんだそうです。

日本に帰国後、鳴りが悪くなったので、Gさんに調整をお願いしたところ、「バスバーが太すぎるから削った方が良いよ!」とオーバーホールを奨められました。悩んだ挙句、大手術をお願いしました。

黄色のところは、バスバーのテンションを掛けなければいけないところなのだそうです。しかし、修理用のパッチが付いているため、うまくテンションが掛けられないと、Gさんが苦心された箇所なんだそうです。 ただ、そこはGさん! 最終的には、バッチリ調整をしてくださいました。

バロックや古典派を奏くには最高の楽器になりました。古い楽器のもつシルバートーンも輝かしいです。お気に入りの楽器です。

ただ、残念なことにこの楽器は、今、里親探し中なんです。諸事情から手放さなければいけなくなって。 良い里親が見つかると良いのですが。。


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