今、メインで使っているヴァイオリンの弓ですが、ちょっと訳有り品です。
一応、Louis Bazinのオールド弓なのですが、これが曲者なのです。
昔、弓が欲しかった時に、ロンドンでオークションが開催されていたので、カタログだけを判断に落札しました。これが、今のメイン弓です。
ところが、そのオークションの時に、重大な但し書きを読み忘れていました。
「根元(フロッグの上)にピンが打ってあります・・・。」との注記を見落としていました。手元に商品が届いて驚いたのですが、ラッピングの下が、半分折れていて、しかも、意味も無くピンが打ってあったんです。
当然、そのままでは使い物にならず。。。
弓の本体そのものは状態も良かったので、都内の工房に無理を言って直してもらいました。
当初、本体のフロッグから先の部分だけ切り取って、フロッグから根元を新たに作り直すという、大手術を計画しました。幸い、折ていた箇所の半分はつながっていたので、折れていた箇所を削り取り、接木をしてもらい修理をしてもらいました。
弓のおもしろいところは、この後です。
この修理して直した弓が、ことのほか性能が良いのです。先日も、Voirinの数百万円の弓と引き比べたのですが、負けじ劣らずの音色を奏でてくれました。僕の私感ですので、偏った意見かもしれません。でも、折れた弓は価値は無いといいますが、必ずしもそうとは言えないようです。
折れた弓、訳有りの弓でも、十分性能の高い弓はあるみたいです。
でも、そんなことを言いながら、健康なフレンチのオールド弓を探している僕がいますが(笑)
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